ライラックの素敵な旅行と飛行機と

40代2児のパパである飛行機大好き陸マイラー2年目の旅行記、飛行機ネタ、マイル関係の備忘録ゆるゆるブログです。

【飛行機ネタ】機内で当たり前のように使ってる電気についての話

 

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今回は少しマニアックな内容となってますが、なるべくわかりやすく解説したいと思いますので、読んでいただけると幸いでございます。

 

さて電気と聞くとアレルギー反応が出てくる人もいるかもしれません。

電気は目に見えないものでありますし、なにより「なんか難しい」と考えてる人が大多数だと思います。

 

そんな難しそうな電気は皆さんも感じてることとは思いますがとても身近で、しかもすごく大切な存在なんです。

 

今ブログを書いているこのパソコンも電気で使用して動いてますし、ネットも電気がなければ接続が出来ないですよね。

 

しかも家が停電になってしまったら高層マンションであれば水も出ないですよね。コンロがIHだったら調理もできないなどなど、上げればキリがないほど電気がないと滅茶苦茶困りますよね。

 

そんな電気、家でも外でも大切なものですが、もちろん飛行機にとってもなくてはならない存在です。

 

私たちが乗っているキャビンの照明やエンターテインメントシステム、ギャレー、トイレなど多岐に渡って電気が必要です。しかも飛行機の安全運航に欠かせないのが電気です。

 

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じゃあその電気はどこから来るのだろう???

皆さんご存知ですか??

そのあたりを記事にまとめてみましたのでご覧頂けたら幸いでございます。

 

目次

 

 

電気とは

簡単に言うとエネルギーの一つです。

 

最終的に電気(エネルギー)を消費するところは、電灯やパソコンなどエのネルギーを消失させる場所です。実際には熱(エネルギー)に変わるんですけどね。

 

電気が流れるた時に電灯やパソコンのCPU、アダプタなどが熱くなりますよね、なんで熱くなるのか?

 

それは電流は目に見えない電子が光速の流れによって起こる摩擦で熱くなるのです。

 

飛行機の電気はどこで作られるのか?

電気は発電機というものから作られます。飛行機に限った事ではなく家庭の電気も発電機から作ります。

 

火力発電、水力発電原子力発電、風力発電などは発電機を回転させて電気を作ります。

 

火力発電重油などの燃料で燃やす火力でお湯を沸かしその蒸気の圧力を使用してタービン(風車)に蒸気(風)を当てて発電機を回します。

 

水力発電は水が落ちる力を利用してタービンを回し発電機を回しています。

 

原子力発電は核の反応時に出る熱を利用してお湯を沸かし蒸気を発生させてタービンを回し発電機を回します。

 

風力発電は風力で風車を回してタービンを回し発電機を回しています。

 

ちなみに太陽光発電は光に当たると発電する素子によって電気が作られるので発電機は使用しません。

 

では飛行機はどこで発電機が回っているのでしょうか?

 

あそこですよ(笑)

 

重たい飛行機にとってはなくてはならない存在そう

エンジンです。

 

なのでエンジン力発電(勝手に付けてます)とでも言えばいいのでしょうか。

 

エンジンが回転する力を分けてもらい発電機を回しています。そこから機体の多種多様な場所へ電気が送られます。

 

地上に駐機中の飛行機には外部電源装置から機体に電気を供給します。この電源は地上施設で作られた航空機用電源です。

 

 

飛行機の発電機は何個ついているか?

飛行機の発電機は通常エンジン一つに対して1個取り付いています。

なのでB777、B737、A320などの2発エンジンの飛行機は2個付いています。

しかし、たいていの旅客機にはAPU(補助動力装置)というエンジンがついているので合計3個取り付けられており1つの発電機が壊れてもその他の発電機で補えるよう相互にバックアップ体制をとっていますので、すぐに電気が失われると言う事はありません。

 

飛行機の電圧周波数は?

私たち日本の家庭で使用している電気の電圧は交流100V(ボルト)周波数は50Hz(ヘルツ)か60Hz(ヘルツ)です。周波数は、富士川静岡県)と糸魚川新潟県)を境に東側は50Hz、西側が60Hzとなっています。

 

では飛行機の発電機が作り出す電圧周波数はというと

3相交流115V/400Hzです。

なぜこの規格になったか?

正直に言いますがわかりません。

 

周波数が高いと無線機などの電源回路が小さく軽く出来るとか電源トランスが小さくて済むとか言われているので軽くすることができることが理由かもしれませんが、正確な理由はわかりません。

 

飛行機は軽くするればするほど燃費が良くなり遠くに飛べますからね!!

 

多分ですが、一番最初に開発した方が「この規格が最も効率的だ!!」と思ったからじゃなかろうかと思います。←無責任で申し訳ありません。

 

 周波数に関してなのですが、周波数は発電機の回転数によって変化します。

でも、エンジンはTAKE OFFの時は回転数が高く着陸時は回転数が低いですよね。

なのでそのままエンジンの力をもらうと400Hzという一定の周波数ではなくて不定の周波数になってしまします。

 

そこで発電機とエンジンを繋ぐ間にCSD(CONSTANT SPEED DRIVE)というギア装置を組み込みます。この装置によって発電機はエンジンの回転数が変化しても一定に保たれ400Hzが安定的に機体に供給できるのです。

 

ちなみに電圧は回転数が変わっても一定の出力電圧を供給できます。

 

大型機は交流発電機を使用しています。小型機,例えばレシプロ機は直流発電機を使用しています。

 

これは直流発電機は交流発電機に比べて出力が小さいからです。

大型機になると電気を多く消費します。そこで発電量を大きくしなければなりませんので交流発電機を使用するわけです。

 

 

機内で使用する家庭用電源はどうやって作るのか?

 

最近の飛行機の座席にはスマホなどを充電するための家庭用コンセントをさすところやUSB電源もあります。

 これは発電機から作られた電源115V/400Hzをコンバーターと言う電気を変換する装置に送って家庭用電源100V/50,60Hzを作り各座席等に送られます。USB電源はDC(直流)ですが、これもコンバーターで変換して直流にします。

 

 

まとめ

 

B767B777などは1つのエンジンに1個発電機が付いているのですが、ボーイングが製造しているB787などは電気飛行機と呼ばれていて発電機は1つのエンジンに2つ付いています。

 したがって、左右のエンジンとAPU合わせて6個も付いています。なぜならば電気を使用する機器が多いため多くの電力が必要になるためです。

 

このように飛行機の各システムの電力量に応じて発電機の数や発電容量が決められます。

 

ちなみに例えば1つの発電機が壊れてもその他の発電機が受け持つよう冗長性を持たしているため安全に運行できるよう設計されていますのでご安心ください。

 

 以上で飛行機の電気の話は終わります。

はじめに話したとおり電気は難しいものですが、現代において家庭での生活や飛行機にとってもなくてはならないものでとても大切な存在です。

電気のこと少しでも理解していただけたら幸いでございます。