ライラックの素敵な旅行と飛行機と

40代2児のパパである飛行機大好き陸マイラー2年目の旅行記、飛行機ネタ、マイル関係の備忘録ゆるゆるブログです。

[飛行機ネタ]ANA機ドアクローズ後の「セットスライドバー」の話

 

 お疲れ様です。ライラックです。今回は飛行機ネタです。

INDEX

 

 

初めに 

陸マイラーのみなさんはANAによく乗っていると思いますが、CAさんがドアクローズ後、プッシュバック(飛行機が動き出す)前に何か業務連絡見たいなことをアナウンスしているの聞いたことありますよね。ちょっと前に少々話題になっていたのでご存知の方もいると思います。

 

こんな感じで

キャビンアテンダント セットスライドバー』

 

2016年12月頃からこのセリフになりました。

それより前は

 

キャビンアテンダント ドアーズ フォー ディパーチャー』

でした。

 

ちなみにJALは

「業務連絡です。客室乗務員はドアモードをオートマティックモードに変更し、相互確認をして下さい。」

です。

 

ANAの場合、なんで変わったのか詳しくはわかりません。

すいません調べてませんm(._.)m

ただ、私の見解では直接的な表現になったと思います。

その理由を話したいと思います。

  

直接的な表現に

そもそもなんでこんなセリフを言うのだろうと思いますか?

よくドアが完全に閉まりましたとか、出発準備完了ですとかの業務連絡かと言われますが、確かに間違いではありません。

しかしこのセリフ凄く重要な安全性に関わる連絡なんですよね。

 

旅客機(小さい飛行機を除く)が緊急着陸や着水をしたらCAさんの指示のもと近くのドアもしくは機体中央付近の窓から脱出します。ドアを開けただけでは脱出できませんよね、だって何メートルもある高さから飛び降りなくてはなりません。当然何人も怪我すると思いますし怪我だけではすまないかもしれません。

そこで、ドアにはスライドラフトという滑り台兼救命ボートが内蔵されていてドアを開けたらその滑り台が膨らんで緊急脱出時、航空機から地上及び水面に状況にもよりますが安全に降りることができます。ちなみに航空法では90秒以内に全乗客を脱出できるようにドアを配置しています。

 

このドアを緊急脱出モードにするのがCAさんの仕事で

キャビンアテンダント セットスライドバー』

の放送とともに航空機の全てのドアを緊急脱出モード(アームド)にします。

 

セットスライドバーにするタイミングですが、全てのドアがクローズしてボーディングブリッジ(沖止めならパッセンジャーステップ)が離れたらセットします。

 

セットスライドバー状態の時、ボーディングブリッジなどが航空機に接近しているとき間違ってドアを開けてしまったら大変危険です。航空機の外にいるグランドスタッフなどに怪我をさせてしまう恐れがあるためです。

 

じゃあなぜスライドバーなのか?

直訳すると

SLIDE=滑り台

BAR=延棒

滑り台はわかりますると思いますが延棒は何でしょうか?

それは、ドアを緊急脱出モード(アームドポジション)するとドア枠にドアから出てくる棒が引っかかります。航空機の種類によってシステムは違いますが、だいたい一緒です。この棒のことを言っています。

緊急脱出モード(アームドポジション)時は棒がドア枠に引っかかっているのでドアを開けると棒に繋がっている滑り台兼救命ボートが機体側に残り窒素か二酸化炭素が入っているボンベによって約10秒膨らみ始めます。

なので、スライドバーとは滑り台の棒ということになります。

以上のことから

キャビンアテンダント ドアーズ フォー ディパーチャー』

(ドアを出発状態にしてね)

より

キャビンアテンダント セットスライドバー』

の方が

直接的な表現になったと感じました。

 

 

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B777のドアです。 赤丸のココがスライドバーをセットするレバーで

青丸の中にスライドラフトが収納されています。(画像が見にくくてすみません)

*滑り台兼救命ボートには救難無線機、海水を真水にするキット、非常用食糧などが装備されています。

 

最後に

2016年5月27日に羽田空港大韓航空がエンジン火災を起こしています。この時乗客はスライドで脱出していますが手荷物を持って降りて来ていました。多分ですが大韓航空の乗務員が適切な指示を出さなかったんではないかと思います。

荷物を持っていると滑り降りるときに怪我をすることもありますし、スライドを損傷してしまう恐れがあります。絶対に手荷物は持たずに降りましょう。

 

って言っておきながら気持ちはわかります。財布と携帯ぐらいはポケットに入れておりちゃうかも・・・。

 

荷物より自分の身の安全を第一優先に!!!


最後まで読んでいただきありがとうございました。